幽霊かもめダイアリー

「島は海に浸かった山であり、山はまだ乾いている島である」(ドゥルーズ「無人島の原因と理由」)

工場(しかし一体、なにを作るというのか?)

結局、思ったよりもだいぶ状態が良くなくて、このあと別の用事でパートナーと会ったとき、パートナーともろくに会話することができずに、公園で座り込んでしまった。

いまが何月何日かさえ、もうなんにも分からなくなるくらい混乱した。ブレーカーがバツンと落ちたように。

遠くの街頭をぼうっと眺めながら、必死に復旧作業をした。何度も反復してすでに頭に入れてあるマニュアルを思い出しつつ、順番にスイッチを上げていくように。なんとかふたたび身体が動くようになって、パートナーと試運転のように会話をしながら帰った。


昔はそもそも電源自体がなかったのでこんなことは起こらなかったが、今ではそんなことはなくて、しかしそれでも、そよ風で軋むようなインフラで電力供給をしているオンボロ工場にすぎないので、わたしは頻繁にメンテナンスをしなければいけない。忙しくてサボっていたが、こうなるからいけない。


(喫茶店での走り書き)